2023年1月のセレクション!

Monthly Selection2023年1月のセレクション!

Montbourgeau
モンブルジョー

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L’Etoile Blanc “En Banode” (Sous Voile)
レトワール ブラン バノード スー ヴォアル

今月のピックアップワイン オンラインワインテースティングで使用します

ジュラのACの中で最も小さく、フランス国内でも入手が難しいワイン『レトワール(L’Etoile)』
僅か52haで十数軒のワイナリーが点在しているのみだ

ジュラの造り手の中で唯一の女性当主である『ニコル・ドゥリオー』の祖父、ヴィクター・グロが1920年にレトワールにブドウ樹を
植樹したのがモンブルジョの始まりで、レトワール最古の造り手の1人だった
ニコルは1986年からワイン造りに携わっている

レトワール は、海底だった層が表土になっていて、ヒトデの化石(星型)が出土する事や、5つの丘が星のように広がっていることが所以で
『レトワール(星)』とい地名がつけられたと言われている。複雑に入り組んだ丘のお陰で、南西向きの温暖な畑と北東向きの冷涼な畑が混在し
これが重さではなく、繊細さや複雑味を与える。土壌はジュラ紀石灰質土壌が主体でシャルドネが植えられているが、一部青いマール(泥土)
土壌がありサヴァニャンとの相性が良い

L’Etoile Blanc “En Banode” (Sous Voile)
レトワール ブラン バノード スー ヴォアル

品種;Chardonnay、Savagnin ジュラでは非常に珍しい混植畑 60%シャルドネ、40%サヴァニャン 樹齢は50~100年
一緒に収穫し一緒に発酵させる 様々なな大きさの樽で3年以上熟成 ジュラでは混植混醸は非常に珍しい
品種ではなく『バノード』という優れた畑の個性を表現する為のキュヴェだ
土壌と品種、醸造方法由来の強い芳香があり、ジュラのワインと分かる。ミネラル、ボリューム、そして複雑性がある味わいは、とても魅力的だ
若鶏のクリーム煮、チーズフォンデュ、グラタン、コンテやモンドールなどのチーズ、ナッツ類と相性が◎

温度が高いと、強さが強調されるので、一度軽く冷やし、12℃程度から飲み始め、その後室温でキープ、グラスはブルゴーニュ型が◎

Domaine Charlotte & Jean-Baptiste Sénat
ドメーヌ シャルロット&ジャン=バティスト セナ

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Arbalete et Coquelicots
アルバレット エ コクリコ

南フランス、ミネルヴォワで奥様のシャルロットと共にワイン造りをする熱い男『ジャンバティスト セナ』
もともと父方の実家が7代続くワイン農家だったが、自身はパリ生まれで大学で政治学を研究し、研究職として働いていた
しかし、もっと懇親性のある文化的な仕事をしたいと考えるようになり、ミネルヴォワに戻り「家族が代々守ってきた遺産」を引き継ぐことになる

それからは、ブドウ栽培の探求に明け暮れる毎日で、研究職だっただけあって、これと決めたことへの追求は徹底していく
土壌がさまざまなミネルヴォワではそれぞれの土壌に合わせた品種を栽培し、それを複数組み合わせてワインを造ることこそが
この地の最高のワイン造りにつながるという、自分の哲学を持つに至ったのだ

Arbalete et Coquelicots
アルバレット エ コクリコ

品種;グルナッシュ70%、サンソー15%、カリニャン15% 手摘みで収穫後、コンクリートタンクにて全房で10日間の醸し
圧搾後6か月のタンク熟成 
口中にたっぷりの赤い果実味が広がる、サンソー由来のややベジタル感がアクセントとして加わり、アフターでスパイスが香る充実した味わい

Château Ste-Anne
シャトー サンタンヌ

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Côtes de Provence 2015
コート ド プロヴァンス

フランスのVin natureの歴史を遡ると最終的に辿り着くのが「シャトー サンタンヌ」。その歴史は16世紀にまでさかのぼる
5代目の「フランソワ」と「マルキ デュテュイル ラ ロ シェール」夫妻がVin natureの 開祖「ジュール ショヴェ」氏に学んだのは 1970 年代のこと

ショヴェ氏は農化学者で、化学で微生物が死滅することを良しとしなかった。当時、政府が農薬を推奨していた農薬に疑問を持つ人は皆無
農薬によって飛躍的に農業の生産性が上がった時代、ショヴェに賛同していたのはピエール オヴェルノワ、マルセル ラピエールだけだった
マルセルの家に集い、自然なワイン造りへの回帰を実践する為に意見を交わし合った。『デュテュイル家』と『ラピエール家』は
それ以降40年以上の長い付き合いだ。そしてVin natureの歴史は正にここから始まった

ムールヴェードルの最適地、地中海岸沿いから内陸に向けて続くAOCバンドールの村の中でも、サンタンヌが位置するのは内陸寄りの
『エヴノ村』でバンドールで最も冷涼な地域となる。石灰質の層に帯状に砂が混ざる痩せた土壌は非常に水はけが良くブドウ栽培に適している

品種由来の強いタンニンは収穫期が遅いと成熟し甘さを感じさせる。収穫が早いと青いタンニンが残り、ワインはアグレッシヴな
タンニンに支配されてしまう。バンドールはアルコール度数が15%を超えることが多いが、サンタンヌのワインは常に13%前後と低めの
アルコール度数。ブドウを必要以上に過熟させない、醸造中も無理な抽出はしないことで、バンドールというより自分達の土地の味わいを目指している

Côtes de Provence 2015
コート ド プロヴァンス

25%ムールヴェードル、25%グルナッシュ・ノワール、25%カリニャン、25%サンソー。バンドールの畑の一部だが平野部なのでバンドールには使わずにコート ド プロヴァンスにしている。醸造自体はバンドールと同じ。畑では一切の化学薬品は使用しない。
果実味たっぷり、タンニンも豊かなワイン。仔羊肉のグリルや煮込み、クスクス、キジや鳩、野鴨などのジビエ料理に合わせて◎
12℃前後から飲み始めてその後は室温で。グラスも大き目なものがおススメです!